「年齢とともに基礎代謝が落ちたから痩せない」「筋肉をつければ何もしなくても痩せる」。どちらも、そのまま受け取ると少し雑です。
筋トレは体脂肪管理に役立ちます。ただし、基礎代謝を大きく上げて食事を帳消しにする作業ではありません。筋力、筋肉量、日常の動きやすさを守りながら、食事と活動量を整えるために行います。
基礎代謝とは
基礎代謝は、安静にしていても生命維持に使われるエネルギーです。体格、除脂肪量、年齢、性別など複数の要因が関わります。
自宅の体組成計に表示される数値は推定値です。一日の変化を正確な代謝測定だと思わないようにします。
筋肉が増えると消費は増えるが、個人差がある
筋力トレーニング後に安静時代謝が増えた研究はあります。ただし変化には個人差があり、すべての研究で同じ結果ではありません。
筋肉を1kg増やしただけで、好きな食事を毎日追加できるほど大きく消費が増える、と考えないことです。
筋トレの価値は代謝だけではない
- 筋力と筋肉量を伸ばす、または維持する
- 減量中の除脂肪量低下を抑える助けになる
- 階段、移動、荷物を持つ動作を行いやすくする
- 体重だけでなく体のラインを見る材料になる
トレーニング中の消費カロリーだけで評価すると、こうした変化を見落とします。
痩せるには一日の流れを見る
体脂肪を減らすには、長期的に摂取エネルギーと消費エネルギーの差が必要です。
ただし、食事を大きく削りすぎると疲れて歩かなくなり、筋トレの質も下がります。飲み物、間食、大盛り、休日の量など、変えやすい場所から調整します。
年齢のせいだけにしない
年齢とともに、仕事、睡眠、歩数、食事、運動習慣も変わります。「代謝が落ちたから仕方ない」で止めず、実際に変わった行動を確認します。
- 通勤や買い物で歩く時間が減った
- 酒や間食が増えた
- 睡眠が短くなった
- 筋トレをしなくなった
変えられる部分が見つかれば、年齢に関係なく調整できます。
代謝を上げる商品より先にすること
- 週1〜2回の全身筋トレ
- 現在より少し多く歩く
- 主食、主菜、副菜を組む
- 睡眠時間を確保する
- 数週間の体重とウエストを見る
「代謝アップ」をうたう食品やサプリメントを増やす前に、基本を確認します。
体重が動かない原因を整理したい方へ
自分で食事、歩数、筋トレを記録できるなら、そのまま進めてください。何を減らしても戻る、運動すると痛みが出る、重量が伸びない方は、記録ごと見せてください。
急な体重変化、強いだるさ、動悸などがある場合は、代謝の自己判断をせず医療機関へ相談してください。