運動マシンに表示される「脂肪燃焼ゾーン」を守れば最も痩せる、と考える人がいます。低〜中強度では、運動中に脂肪がエネルギーとして使われる割合が高くなることがあります。しかし、運動中の脂肪利用率と、数週間後の体脂肪減少は同じ指標ではありません。
割合と総量を分ける
低強度運動は脂肪由来の割合が高くても、1分当たりの消費エネルギーは小さいことがあります。高強度運動は炭水化物を多く使いますが、消費エネルギーや心肺への刺激は大きくなります。
体脂肪の変化は、1日から数週間の食事、活動量、運動量、筋力、睡眠、継続状況を合わせて考えます。
初心者は会話できる強度から
息は弾むが短い会話ができる程度の歩行や自転車を、20〜30分から始めます。終わった後に仕事や家事ができ、翌日に強い疲労が残らない強度を選びます。
有酸素運動の臨床試験をまとめたメタ分析では、週の運動時間が増えるほど体重・体脂肪の平均的な減少が大きくなる傾向がありますが、変化は緩やかで個人差があります。
高強度が向く場合
運動経験があり、関節の痛みや心血管系の問題がなく、短時間で心肺機能へ刺激を入れたい人は、インターバル運動を使える場合があります。最初から全力にせず、医療上の不安がある方は医師へ相談してください。
筋トレも同じ週へ入れる
減量中は、有酸素運動だけでなく筋力トレーニングを週1〜2回入れ、筋力と除脂肪量を保つことも見ます。筋トレと有酸素を組み合わせても、一般的な健康・減量目的で最大筋力や筋肥大が必ず損なわれるわけではありません。
運動後の行動を見る
高強度運動で疲れて一日の歩数が減る、食欲が強くなり間食が増えるなら、強度が合っていない可能性があります。運動時間だけでなく、翌日の疲労、歩数、食事を記録します。
週の組み方例
- 全身筋トレ:週2回
- 会話できる歩行:週2〜4回、20〜30分
- 高強度:経験者が必要に応じて週0〜1回
忙しい週は高強度を外し、歩行と筋トレの基本へ戻します。
中止するサイン
胸痛、息苦しさ、失神、強い動悸、鋭い痛み、しびれ、腫れ、悪化する症状がある場合は中止し、必要に応じて速やかに医療機関へ相談してください。
最も続く強度を探します
今の状態を見せる90分体験では、体力、運動歴、痛み、生活時間を確認し、筋トレと有酸素の比率を決めます。数字上の脂肪燃焼ゾーンだけでなく、翌日まで含めて調整します。
