「筋トレを始めてから、前より身体が硬くなった気がする」「このまま続けて大丈夫?」と不安になることがあります。
結論からいうと、筋トレ後に「張る」「動かしにくい」と感じても、その感覚だけで長期的に身体が硬くなったとは判断できません。研究では1回の筋トレ後に測定上の筋硬度が一時的に増えた報告がありますが、本人が感じる硬さと同じものではありません。継続的な筋力トレーニングで関節可動域が改善した研究結果もあります。
筋トレをすると身体は硬くなるのでしょうか?
筋トレを続ければ必ず身体が硬くなる、とはいえません。2023年のシステマティックレビュー・メタ解析では、外部負荷を使った筋力トレーニングにより関節可動域が改善し、ストレッチと比較しても明確な差がなかったと報告されています。
2025年の別のメタ解析でも、健康な成人の柔軟性改善に筋力トレーニングを利用できる可能性が示されました。ただし、研究間のばらつきやバイアスの問題があるため、誰にでも同じ結果が出ると断定はできません。
なぜ筋トレ後に「硬くなった」と感じるのでしょうか?
本人が感じる張り・動かしにくさ、測定機器で評価する筋硬度、長期的な関節可動域は別の指標です。筋硬度を扱ったシステマティックレビューでは、1回の筋トレ後1時間以内に筋硬度が増えた一方、2日後や7日以上の継続では明確な増加が確認されませんでした。
ただし、対象研究は8件で、本人が感じる「身体の硬さ」の原因をこの結果だけで断定することはできません。いつ感じるか、特定の種目だけか、痛みなどを伴うかを分けて確認します。
自分で確認するポイントはありますか?
次の4点を確認してください。
- 動かしにくさは筋トレ直後だけか、数日続くか
- 特定の種目や動作のあとだけ起こるか
- 左右差があるか
- 張りだけでなく、鋭い痛み、しびれ、腫れ、力の入りにくさがないか
鋭い痛み、しびれ、腫れ、力の入りにくさがある場合は運動を中止し、医療機関へ相談してください。これらがなく、軽い張りや動かしにくさだけの場合は、負荷を下げ、痛みのない範囲でフォームと動かし方を確認します。硬いと感じる部位を無理に強く伸ばす必要はありません。
柔軟性を保ちながら筋トレするには?
柔軟性を保つために、すべての人へ同じストレッチを追加する必要はありません。痛みのない範囲で使える可動域を確保し、種目や負荷を身体の状態に合わせることが先です。
パーソナルトレーニングの内容では、筋力だけでなく動作に合わせたフォームと負荷設定を行います。身体のコントロールや姿勢も一緒に見直したい場合は、パーソナルピラティスを組み合わせる方法もあります。

Focus.では使っている筋肉の感覚をどう確認しますか?
Focus.の体験では、まず「狙った筋肉を使っている感覚があるか」を本人にも確認してもらいます。複雑な動きでは分かりにくい場合、一つの関節を中心に動かす「単関節運動」に絞って動きを簡単にします。どの筋肉を使っているかをつかみやすくしたうえで、種目と負荷を調整します。
90分体験では、最初に目標や不安を聞き、姿勢・動作を確認してから体験トレーニングを行います。痛みや違和感がある場合は、その場で内容を調整します。硬さが気になる方は、どの動きで感じるか、痛みや左右差があるかを体験時にお聞かせください。
この記事は、痛みの原因や病気を診断するものではありません。鋭い痛み、しびれ、腫れ、力が入りにくい状態がある場合や、症状が続く・悪化する場合は、無理にトレーニングやストレッチを続けず医療機関へ相談してください。
筋トレをやめるべきか迷っている方は、90分体験で使っている筋肉とフォームを確認することができます。
参考文献
- Alizadeh S, et al. Resistance Training Induces Improvements in Range of Motion: A Systematic Review and Meta-Analysis. Sports Medicine. 2023;53(3):707-722.
- Favro F, et al. The Influence of Resistance Training on Joint Flexibility in Healthy Adults: A Systematic Review, Meta-analysis, and Meta-regression. Journal of Strength and Conditioning Research. 2025;39(3):386-397.
- Dankel SJ, Razzano BM. The impact of acute and chronic resistance exercise on muscle stiffness: a systematic review and meta-analysis. Journal of Ultrasound. 2020;23(4):473-480.