「筋肉はつけたい。でも、ゴツくなりたいわけではない」
この相談は、女性のお客様からよくいただきます。結論から言うと、綺麗に見える身体をつくるには、軽い重量だけを続けるより、どこにどれだけ筋肉をつけたいのか、体脂肪をどう調整するのかを分けて考える方が近道です。
「綺麗な筋肉」という種類があるわけではありません
筋肉そのものに「綺麗用」「ゴツくなる用」という種類があるわけではありません。見た目は、筋肉のつき方、体脂肪、姿勢、むくみ、撮影条件などが重なって決まります。
たとえば、お尻や背中を鍛えたいのに、太ももの前や肩ばかり張る。体重は減ったのに、丸みを残したい部分まで細くなった。こうした場合は、筋トレをやめるのではなく、種目と負荷が目的に合っているかを見直します。
軽い重量を高回数で行えば、太くならない?
「軽い重量を15回以上なら引き締まり、重い重量だと太くなる」と単純には分けられません。筋肉への刺激は、重量だけでなく、回数、セット数、限界までの余裕、週の頻度で変わります。
ACSMの2026年ポジションスタンドでも、筋力や筋肥大などの目的に応じて負荷と量を調整し、個人の目標・安全性・継続しやすさに合わせることが重視されています。
最初は8〜15回程度を安定したフォームで行える重量から始めても構いません。ただし、その回数に魔法があるわけではありません。楽に終わるようになったら、フォームを崩さない範囲で重量や回数を少しずつ調整します。
綺麗に見せたいなら、鍛える場所を決める
全身を同じ量だけ鍛える必要はありません。今の体型と希望を見て、優先順位をつけます。
- お尻の丸みを出したい:股関節を使う種目を中心に、太ももの前ばかり疲れないか確認する
- 背中をすっきり見せたい:肩をすくめず、肩甲骨と腕を動かせる負荷を選ぶ
- 脚を細く見せたい:筋トレ直後の張りだけで判断せず、体脂肪と部位ごとの変化を数週間単位で見る
- 姿勢も気になる:腹筋だけに偏らず、呼吸、背中、お尻、脚を含めて動きを確認する
「この種目なら必ず細くなる」という決め方はしません。同じスクワットでも、足幅、深さ、重量、身体の使い方で感じる場所は変わります。
筋肉と体脂肪は別々に確認する
筋肉をつけても、体脂肪が同じ速さで減るとは限りません。健康な成人を対象にしたシステマティックレビュー・メタ解析では、筋力トレーニング群は運動をしない群と比べ、平均すると体脂肪率と体脂肪量が減少しました。ただし、これは集団の平均であり、一人ひとりの見た目の変化を保証する結果ではありません。
確認するときは、体重だけでなく、同じ服・明るさ・時間帯の写真、ウエストなどの周径、扱える重量も一緒に見ます。筋トレ直後の張った状態と、休養日の見た目を比べないことも大切です。詳しくは筋トレで太って見えるときの確認ポイントもご覧ください。
食事は、禁止より不足を確認する
筋肉をつけたいのに食事量を極端に減らすと、トレーニングの質や回復に影響します。反対に、筋肉をつけるためだからと大幅に食事量を増やす必要もありません。
まずは肉・魚・卵・大豆製品などのたんぱく質源が毎日の食事に入っているか、トレーニング前後を含めて主食を極端に抜いていないかを確認します。必要量は体格、運動量、目標、健康状態によって変わるため、一つの数字を全員へ当てはめません。
糖尿病、腎臓病、食物アレルギーなどで食事制限が必要な方は、自己判断で高たんぱく食へ変更せず、医師または管理栄養士へ相談してください。Focus.のコース料金には生活に合わせた食事サポートも含まれています。
Focus.では身体のどこを変えたいかから決めます
Personal training Focus.では、全員へ同じ回数・同じ種目を行ってもらうわけではありません。現在の身体、目標、よく張る場所、運動経験を確認し、種目と負荷を決めます。パーソナルトレーニングの内容はこちらで確認できます。
90分体験では、体型を採点するのではなく、どこへ筋肉をつけたいのか、どこは張らせたくないのかまで伺います。ウェア・シューズ・タオル・水・プロテインも用意しています。
執筆・監修:片倉豪士|Personal training Focus.代表
参考資料
- American College of Sports Medicine Position Stand. Resistance Training Prescription for Muscle Function, Hypertrophy, and Physical Performance in Healthy Adults.
- Wewege MA, et al. The Effect of Resistance Training in Healthy Adults on Body Fat Percentage, Fat Mass and Visceral Fat.
- Jäger R, et al. International Society of Sports Nutrition Position Stand: protein and exercise.
